「あの人みたいになれたら、わたしはもっと楽に生きられるかもしれない」
「こんな自分じゃなくて、もっとこういう人になりたい」
誰かに憧れる気持ちってありますよね。
でも、憧れの気持ちはうまく使わないと、自分のよさまでもつぶしてしまう可能性があります。
憧れの人は、今の自分とあまりにほど遠くないか?
先日、「ジブリの魅力的な男性キャラクターランキング」という記事を見かけました。
アシタカやハクや、ハウルがランクイン。
そのとき、ふと、
「わたしにとって、ジブリの魅力的な女性キャラクターって誰だろうな?」
と疑問に思ったんです。
そこで出てきた答えが、
・パン屋のおその(『魔女の宅急便』)
・タタラ場のトキ(『もののけ姫』)
・ドーラ(『天空の城ラピュタ』ドーラー家のピング頭のおばさん)
でした。
(ジブリを知らない方、すみません)
みんな、さっぱりした性格で、「頼れる姉さん(おばさん)」という感じです。
特に、そのなかでも、わたしは「ドーラ」みたいになってみたいと思ったんですね(笑)。
あんなピンクの髪型でも(?)堂々としているし、まわりがどうであれ、自分の意志を貫いているし、細かいことを気にしなそう……。
「わたしもこんな人になれたら、もっと楽に生きられるのに」という憧れを持ちました。
ですが、わたしと「ドーラ」では、あまりにも性格がかけ離れすぎている。
ほど遠い人物だと思うんですね。
性格も真逆と言ってもいいくらいかもしれません。
それくらいの違いを持っているにもかかわらず、わたしは「ドーラみたいになりたい」と思ってしまう。
そこには、落とし穴があると思うんです。
別人になる努力は、自分の長所をつぶす
わたしが「ドーラ」のようになるとしたら……?
別人になるようなものだと思います。
もし、わたしが「ドーラ」のように、肝っ玉母ちゃんになり、細かいことにこだわらず、ズバズバとものを言う人物になったとしたら。
わたしは、今まわりから評価されている繊細さや立ち振る舞いを手放すことになる可能性があります。
今の自分は多少、生きづらさがあるものの、わたしの立ち振る舞いを好んでくれている人もいるんですよね。
実際、これまで自分を好きになってくれた人は、
「キョロは、仕事から帰ってきたら、笑顔で“おかえり”って言ってくれそうだよね」
とか、
「一緒に、のほほんとお酒飲みたいな~」
と言ってくれる人が多かったんですけど。
わたしがドーラのようになってしまったら、そんなことはしないかもしれません(笑)。
そう思うと、わたしが仮に別人になってしまったとしたら、失うものもあるということなんですね。
自分にないものを持っている人を見ると、人は強烈に「それがほしい」と思ってしまうことがあります。
それが原動力となって、大きな成果を得る場合もありますよね。
ただし、本当にそれを望んでいるのか。
いま持っている自分の長所や、生活スタイル、人との関係性まで手放しても、手に入れたいものなのかは、吟味する必要があると思います。
「憧れ」と「現実」のギャップをどう埋めるか
とは言え、繊細なわたしは、もうちょっと図太い自分になりたいと思っています。
だからこそ、「ドーラ」や「トキ」や「おその」に憧れたんですね。
みんな、姉御肌というか、人を引っ張っていく力があって、人を励ますのもうまい。
彼女たちの言葉を聞いたら、なんだか元気になるんですよね。
心配ごとに頭をハックされて、「うわぁぁぁーどうしよう」となっているわたしとは、大違いなんです(笑)。
さて、ではどうしたらいいのか。
わたしは、「憧れの人」を複数持つことがいいと思っています。
憧れの人を一人に限定すると、どうしても偏りが出てしまいます。
ではなくて、
「この分野ではこの人みたいな状態を目指す」
「こういう場合の考え方は、あの人のやりかたを取り入れる」
みたいな感じにすると、自分のよさをつぶすことなく、よりよい自分になっていけるのではないかと思います。
わたしは、マインドの部分でドーラの考えを取り入れてみたいと思っています。
いちいち細かいことを気にしてしまうので。
たとえば、わたしは水泳教室を1回休んだだけで、
「どうしよう、体力落ちちゃったかも……。次のレッスンで泳ぎきれるかな……」
という不安に駆られることがあるんですね。
そんなときに、ドーラ的思考を取り入れてみると、
「1回くらい休んだって、人生変わりゃしないよ」
という発想になることができます。
憧れはいいように使えばいいのです。
憧れにつぶされないように。
けっして、「憧れの人みたいになれない自分って駄目だ」と自分を苦しませる方向には使わないようにしましょう。
うまく活用していきましょう。
キョロのプチ日記
昨日は、回復したかのように見えた体調が、またもや、不調期に……。
胃腸炎→風邪→副鼻腔炎……と代わる代わる不調が押し寄せ、一週間以上、倦怠感に見舞われることになりました。
ほぼ家から出ることなく、少し活動するとしんどくなって寝込む。
読書だけがやたら捗る一週間でした。
最近、ハマっている漫画がこちら。
『しあわせは食べて寝て待て』(水凪トリ)
持病を抱えて、控えめで丁寧な暮らしをする主人公。
自分の暮らしに納得したいと思いつつも、思い通りにならない毎日に悩んだり、落ち込んだり……。
それでも、最終的には、「これでいい」と思えるような結末につながっていくことが、心地よいです。
わたしも持病があるので、共感できるところがたくさんあります。
そして、これを読むと「がんばるぞ」という気持ちにもなります。
noteでも執筆中
noteでも記事を書いています。
最近の記事がこちら。
「自分は生きている価値がない」という気持ちを払拭するためにやったこと
「自分にとっては当たり前」だと思っていた親の行為。他人に話して気づく家庭の異常
「こんな人生もう嫌だ」と思ったら、「どんな自分になりたいか」を思い出そう
親の「条件つきの愛」と、子どもの「無条件の愛」ー複雑性PTSDとともに生きるー
【複雑性PTSD】調子が悪いときに周りの人とトラブルを起こさないための工夫とは?
ストレス発散は健全な方法で。暴飲暴食、散財などの悪習慣の原因は「がんばりすぎ」にある
「自分が傷ついているから」と言って、人を傷つけてはいけない。気づかぬうちに加害者になっていないか、考えてみよう
複雑性PTSDから回復するために役立ったこと。精神的に安定したパートナーを得る
よかったら、遊びに来てくださいね。
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